2018.10.07 Sun
#Shimane
「とびだせ Boonies!!」
第3回 『わくわく冒険宝島! 5泊6日の母子キャンプ!!〈前編〉』の巻
こんにちは!
ライターのメリーです。
この夏、4歳の息子を連れて5泊6日の母子キャンプに行ってきました。目的地は、美しい海の近くで10日間に渡って開催されていたパサール満月祭。
3回目となる今回は、その数日間をレポートします!
Boonies〈米俗語〉奥地、 僻地、 辺鄙な場所
いざ! 美しい海が広がる三隅海岸へ!
満月祭が始まる数日前。「息子とふたりで1週間くらいのキャンプに行こうと思ってる」不安を抱えながらそう夫に切り出したところ「とりあえず、米と梅干し持ってったら大丈夫ちゃう?」と言われたことで急に現実味を帯びてきた母子キャンプ。
① 息子が帰りたいと言ったら帰る
② 無理かなと思ったらホテルに泊まる
とだけ決めて、そそくさと準備にかかった。大丈夫かなぁと不安が膨らむ=荷物が増える。普段なら旅の荷物は少ない方だけど今回ばかりは詰め込んで、いざ出発!
3時間半ほどのドライブを経て着いた先は、島根県浜田市にある三隅海岸。駐車場にはたくさんの車が停まっていて、それらしき人もちらほら。ひとりでできるよう家で練習したテントを張れば、とりあえず小さなスウィートホームが完成!

パサール満月祭は、2006年から毎年開催されているお祭りだ。今年は8月17日(上弦の月)~26日(満月)までの10日間、音楽ありアートありワークショップあり、最終日には地元の石見神楽も見れるよと聞いていた。
テントを張って少し休憩してたらもう夕方で、会場では今年で結成25周年(!)スペースジャムバンドSOFTのライブが始まっていた。
1時間ほど演奏した後「休憩します」とのこと。2セットしてくれるだなんて、贅沢~!! というわけで、散策開始。
演奏が始まるのを座って待っていたのに、気がつけばゴウゴウと滝のように湧き出る音のなかにいる。いつの間にやら2セット目が始まっていたらしい。それからどれくらい時間が経ったのか、SOFTの「ありがとう」という言葉とともに魔法陣は解かれ、私を取り囲んでいた滝も消えていった。
息子を連れてテントに戻りマットの上にごろんと足をのばすと、1日の終わりを告げる女神が降りて来る。私は息子とまるくなって、安寧の地に導かれるようにそっと目を閉じたのだった。
海と太陽と緑と音楽。What else?
深い深い眠りから目覚めさせたのは、テントに差し込む強烈な日差しだった。朝ごはんの用意だなんだとしているうちに、おもちゃの刀で遊んでいた息子が、別の刀を持っていた子どもを追いかけてどこかへ行ってしまった。
ちっとも帰って来ないので探しに行くと、びっくりしたような顔をして「梨もらって食べててん」と言う。いつもはぴっちり私に引っ付いて離れないのに? ほんのりと息子の変化を感じつつも、じっとしていると陽はどんどん高くなってくる。とりあえず「泳ぎに行こう!」と海へ向かった。
魚群がハッキリ見えるほど透き通った碧い海。私たちは暑いと思えば海に入り、体が冷えれば「すなおんせん」と言いながら熱い砂浜にもぐり込み、それに飽きたらまた海に入る、というのも何度もなんども繰り返し、肌も心もジリジリと焦がされていった。
海から戻ると会場は昨夜とはまた違う、うららかな賑わいを見せていた。入り口では陽に照らされた野葡萄がアーチを作り、みんなを楽園へと誘い込む。絡み合う蔓の下にはマクラメや天然石が並べられ、その美しく細やかな手仕事は見惚れるばかり。正面の奥は物販、ステージ、授乳もできる部屋があり、テントで作ったDJブースからは毎日グルーヴィーな音が聞こえてくるのだった。
いつくしみのお台所「共同キッチン」
午前中いっぱい海に入って、そこからお昼ご飯を作るのが思ったより大変だった。何しろふたりともお腹ぺこぺこなのに、誰かと手分けができないので「お米を洗う」段階からスタートしないといけない(その後、気温の下がる夜中に浸水して朝起きてすぐ炊けばいいことに気づいた)。
そんなとき「共同キッチン」のことを聞いた。
「ここにあるの、食べていいよ。お金はハートマネーを入れておいてね」
嘘やろ、と思ったけど本当だった。
毎日誰かが豆や野菜を使ったベジの料理と竃で炊いたたっぷりのご飯を作って置いといてくれる。もらってええのん? と遠慮がちに食べてみるとこれがもう、びっくりするほどおいしいのだ。なぜか出発前からの「そう簡単には買い出しに行けないだろう」という思い込みで、日持ちのする乾物くらいしか持って来てなかったので(これもその都度スーパーに行って買えばいい! と後に気づく)本当にありがたかった。
ウロウロしていると、息子があの刀を持っていた子と遊びたいと言う。探しても見当たらないのでその子のお母さんに聞いてみると「橋の下にいるんじゃないかな?」とのこと。橋の下? 「橋の下でね、子どもたちが遊んでるの。ニャンタさんっていう大人がいて、子ども達はみんなニャンタさんのことが大好きなんだよ」
私と息子は橋の下に向かった。
それから数日間、橋の下で1日の大半を過ごすことになるとも知らずに。
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