2017.08.02 Wed
#Hyogo
僕らの街の歩き方《丹波篠山》
MY LOCAL NAVI
「デカンショ」ってナンデショ?
兵庫県の丹波篠山は、篠山城跡を中心に城下町の風情を残す美しい街並みが特徴。町を歩くと看板や店名、商品などあちこちから“デカンショ”という不思議な言葉が飛び込んでくる。この地域に伝わる民謡の一節で“デカンショデカンショで半年暮らせる”と唄われているそう。 気になって調べたところ“囃し言葉で特に意味はない”という見解から、“出稼ぎしよう、どっこいしょ”が訛った、“デカルト・カント・ショーペンハーウェル”の略など、いろいろな説が出てきて、結局何の事なのか、わからないところがミステリアスで面白い。
これからの季節は新緑が大変美しく、自然の山々をバッグに古いかやぶき屋根の家が建つ光景は日本の原風景といった趣。大阪・神戸から一時間の場所に、こんな景色があったことに驚いた。車でドライブも気持ち良いが、ゆっくり歩いて、お堀や商家、宿場町を回るとまた違った発見がありそう。そんな丹波篠山の魅力を『アーキペラゴ』店主の小菅さんに紹介してもらった。
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アーキペラゴ 店主 小菅庸喜さん
TANBASASAYAMA NAVI 01
篠山城北濠端
絵画のように季節の移ろいを映す
篠山城跡をぐるりと降り囲む美しき水濠。晴れた日には巨大な鏡のように青空を投影し、日暮れになると水面に夕日を映しだす。「特に、篠山城北濠端バス停あたりからの夕景が綺麗なんですよ」と小菅さん。友人が来た時に散歩するコースなんだそう。
篠山城北濠端
篠山市北新町
TANBASASAYAMA NAVI 02
広岡製菓
素材と手作業から生み出される篠山名物
創業66年を誇るおかきの名店。粘りのある篠山のもち米を使い、丹念に備長炭火で焼き上げたおかきは醤油、丹波黒豆、ざらめ砂糖のかかった雪衣など全部で10種類。湿度や気温に合わせて毎日微妙な調整がされており、ふっくらとした歯触りで、食べた後にお米の風味が香る。「ぼくはプレーンなおかきが一番好きですが、山椒などはお酒が好きな方にはぴったりかと」。地元で愛される名菓はお土産にも最適。
全て75gで¥410(税込)で山椒と黒豆が人気。シンプルで素材本来の旨味を感じる
広岡製菓
篠山市二階町8-1
Tel : 079-552-0515
9:00~18:00 火曜休
TANBASASAYAMA NAVI 03
岩茶房丹波ことり
日本でも珍しい本格岩茶専門店
茶樹が岩肌に生育することから『岩茶』と呼ばれる烏龍茶を扱う中国茶専門店。築150年の武家屋敷を改装した店内で、篠山城下町の風景を眺めながらゆっくりお茶を楽しむ時間は何ものにも代えがたい。「ゆったりリラックスしたい時にオススメです」と小菅さん。20種類以上あるお茶には効果効用が記されており、自分の体調に合ったものを飲むと不思議に美味しく感じるよう。
マスカットのような香りが特徴。 鳳凰水仙¥2000(税込)お茶菓子も美味しく、10煎ほど楽しめる
TANBASASAYAMA NAVI 04
archipelago
感性を高める暮らしの雑貨と洋服のセレクトショップ
昭和15年に棟上げされた農協の倉庫を再利用した店内には <オーラリー>、<コズミックワンダー>といったアパレルブランドから、作家の器やアクセサリー、旅や暮らしをテーマにした書籍などが美しく陳列される。セレクトショップでありながら美術館に来たような印象。「この場所に来て空気感も楽しんでもらえたら」と小菅さん。耳を澄ませば、物の背後にあるストーリーも聞こえる気がする。
香川県に工房を持つガラス作家、蠣﨑マコト氏のダイヤガラス¥3000、キャニスター¥10000、ボトル¥18000
アーキペラゴ
篠山市古市193-1
Tel : 079-595-1071
11:00~18:00 火曜水曜木曜休
TANBASASAYAMA NAVI 05
colissimo
フランス語で小包を意味する「コリシモ」へ
築70年の木造郵便局をリノベーションしたカフェ&ギャラリー。ヨーロッパのアンティークが置かれた店内は、余白と光の取り入れ方が絶妙で、建物自体が一つの作品のよう。「オーナー夫妻がセンスフルで、贅沢な時間と空間を提供してくれます」と小菅さん、100メートルほど東には古い倉庫を改装したイベントスペース『リズム』があり、月一でライブや展示を開催。こちらも素晴らしい空間だ。
篠山近郊の素材が使われた月替りのプレートランチ¥1100(税込)彩り、味ともに絶品
コリシモ
篠山市今田町下小野原3-7
Tel : 079-506-3101
11:30~18:00(土日営業)火〜金、定休
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アーキペラゴ 店主
小菅庸喜さん
埼玉県生まれ埼玉県育ち。大学時代を京都で過ごし2015年篠山へ移住。翌年、妻の絵里奈さんとセレクトショップ『アーキペラゴ』をオープンする。旅と器と地図を見るのが趣味な34歳。
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