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2016.09.17 Sat

#Osaka

幽霊、刀… 和のあれこれを体験できる平野町ぐるみ博物館《Report 4》1/2

幽霊、刀… 和のあれこれを体験できる
平野町ぐるみ博物館《Report 4》1/2

#アート#伝統#体験#博物館#平野#街歩き

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84歳のおじいちゃんがくれた30年前の雑誌をきっかけに、たびたび訪れることとなった平野の町ぐるみ博物館レポも今回が最終回。数ある博物館、中に入ったからこそ見て感じ知ることができる、見応えと訪れがいのある博物館をご紹介。

 

 

 

和の心、繊細な日本の美を体感

 

今回はJR加美駅からスタート。がんこ平野郷の中にある「くらしの博物館」。元々は豪農であった辻元家の本宅で現在はレストラン「がんこ平野郷屋敷」の館内にある。辻元家に代々つたわる漆塗りの漆器や掛け軸、和ダンスなどが展示。奥の日本庭園にはモミジや椿、四季の彩りと日本の美を旧辻元家の豊かさが今も活かされていることを感じられる。

 

  

「くらしの博物館」では平野の豊かな生活、文化を表している

「くらしの博物館」では平野の豊かな生活、文化を表している

花絵変わり吸い物椀と菊蒔絵吸物椀

花絵変わり吸い物椀と菊蒔絵吸物椀

 

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美しく手入れされた日本庭園美

 

 

くらしの博物館

大阪市平野区加美鞍作1-3-19 

がんこ平野郷屋敷

開館日:毎日11:30~22:00

定休日:月一回不定休

 

 

 

 

神話の世界観を全身に浴びて

 

そこからしばらく歩くと抗全(くまた)神社内にある鎮守の森博物館。貞観4年に氏神としてスサノオノミコトを祀ったのが杭全神社の起こり。とても大きな神社で樹齢850年といわれる大木、楠が迎えてくれる。奥に入るにつれ、木々がざわめく音や野鳥のさえずりが聞こえ神聖な雰囲気が漂う。この音を聞き、空気を感じるのが鎮守の森博物館の醍醐味。

 

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樹齢850年といわれる楠

 

 

大きな幹にしめ縄が巻かれる

大きな幹にしめ縄が巻かれる

神社内は樹齢500年以上の木々が生い茂る

神社内は樹齢500年以上の木々が生い茂る

 

 

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野鳥のさえずりや葉が風によって音を立てる音が聞こえ都会とは思えない場所はまさに生きた博物館

 

 

鎮守の森博物館

大阪市平野区平野宮町2-1-67

杭全神社

開館日:毎日

 

 

 

 

古の幽霊に出会える貴重な一日

 

杭全神社から道を挟んだところには夏に年に一度だけ開館する「幽霊博物館」の大念佛寺。このお寺には幽霊にまつわる有名な物語がある。

 

1617年に箱根を訪れた観音信者が女性の幽霊に遭遇する。その女性の幽霊は摂津住吉の松太夫の妻で「この山の地獄で苦しみを受けている。平野の大念佛寺で回向を賜りたいと夫に伝えて欲しい」と伝える。その証拠に「着物の片袖」「香盒(こうごう)」が預けられた。信者は松太夫に会い、妻の伝言とともに証拠の品を手渡すと夫は涙し大念佛寺で回向を行い、女性の幽霊は極楽往生したという物語。

 

その時に幽霊から渡された着物の片袖と香盒が寺宝として大切に保管され毎年8月の第4日曜日だけ「幽霊博物館」として一般公開(館内は撮影禁止)。日本を代表する幽霊の掛け軸が12種展示され、その怨念と恐ろしい掛け軸だけでなく、なぜ幽霊になったかという経緯も紹介されている。

 

 

「累怨霊の図(かさねおんりょう)」怨霊が手にする血染めの鎌と、背後に見える土橋が、江戸三大幽霊のひとつとして名高い累の怨霊を表している。三遊亭円朝『真景累が淵』などでもおなじみの「殺し場」でもある。

「累怨霊の図(かさねおんりょう)」怨霊が手にする血染めの鎌と、背後に見える土橋が、江戸三大幽霊のひとつとして名高い累の怨霊を表している。三遊亭円朝『真景累が淵』などでもおなじみの「殺し場」でもある。

「姑獲鳥図(うぶめ)」。産み落としたばかりの赤子を掻き抱く女の霊。子を思うあまり、死んでも死に切れない女の哀れさが漂う。

「姑獲鳥図(うぶめ)」。産み落としたばかりの赤子を掻き抱く女の霊。子を思うあまり、死んでも死に切れない女の哀れさが漂う。

「皿屋敷お菊亡霊図」。有名な皿屋敷怪談のお菊を描いたもの。主家を呪う怨念のすさまじさが独特な筆致で表されている。

「皿屋敷お菊亡霊図」。有名な皿屋敷怪談のお菊を描いたもの。主家を呪う怨念のすさまじさが独特な筆致で表されている。

 

 

年に1回の開館日は遠方からもたくさんの人が訪れる

年に1回の開館日は遠方からもたくさんの人が訪れる

大念佛寺は融通念佛宗の総本山で本堂は大阪府下最大の木造建築物

大念佛寺は融通念佛宗の総本山で本堂は大阪府下最大の木造建築物

 

 

幽霊博物館(大念佛寺)

大阪市平野区平野上町1-7-26

開館日:8月第4日曜 年一回のみ

 

 

 

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