花をいかに早く美しくいけるか
『花いけバトル』が熱い！
京の花絵巻 in 東寺【開催中】

10月28日（金）より京都・東寺にて、「花の都」京都を発信するイベント「京の花絵巻 in 東寺」がはじまりました。

いけばな発祥の地である京都、暮らしの中に四季折々の花が根付く文化を築いてきました。そんな「花の都」京都を広く発信するために実施されるこの催し、開催直後の10月29日（土）には、花にまつわる様々な展示やイベントが行われたので、その模様をお伝えします。

南大門を入ってすぐの会場内では、数多くのブースが並び、京都市内のフローリストが作成した生花のフラワーパーツを使ってヘアメイクを施す「フラワーヘアメイクアップサロン」や花苗や切花、さらには花に関する雑貨なども集まるマーケット「フラワーマーケット」が開催され、多くの来場者で賑わっていました。

開催場所の真言宗総本山 教王護国寺 東寺。この全国的にも有名な京都の顔のひとつで華やかな催しが開かれる。

こちらは京都府内の高校生による「花いけバトル」。制限時間内にいかに優れた作品を完成させるかを競うもので、なかなか見応えのあるものに。ここで優勝した学校は全国大会への出場権を得られるとあって、各チームとも日頃の成果を発揮するため懸命に取り組んでいました。

そして、日が落ちると、またこの場所は違う顔を見せます。東寺金堂を中心にライトアップがされ、たいへん風靡で艶やかな表情に。金堂にある薬師如来像への献花は、華道家元池坊の時期家元である「池坊専好」が手がけたもの。

篠笛走者「佐藤和哉」による演奏も披露。NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』主題歌「雨のち晴レルヤ（ゆず）」の作曲に携わったことでも有名な同氏、その幻想的で雄大な世界観は各方面で高い評価を得る。

この日のメインイベントとなる「花いけバトル」の京都大会決勝。器、花など同条件にて５分間という短い時間で、躍動感あふれる花いけの新たな形を提案する。審査員は会場の一般観覧者たち、より多くの観客を魅了する作品を仕上げた者が勝者となる。白熱した、まさにバトルの名にふさわしい戦いが繰り広げられました。

また、イベント開催中は同時に五重塔の夜間ライトアップも楽しめます。これからの紅葉の季節、さらに美しい景色が望めそうです。

京の花絵巻 in 東寺

真言宗総本山 教王護国寺 東寺

11月6日（日）まで開催中

Photo / Hanako Kimura