Fashion & culture web media from Comepass
Facebook Twitter LINE

2018.10.14 Sun

#Kobe

NEW USED STORE!!!  ローカル感が心地よい、下町の古着屋『ストアープクイ』

NEW USED STORE!!! ローカル感が心地よい、下町の古着屋『ストアープクイ』

#インタビュー#ショップガイド#古着#商店街

Facebook Twitter LINE

精肉店や洋菓子屋、呉服店が立ち並ぶ昭和ムード全開な商店街·メルカロード宇治川内に、オープンしたUSEDショップ『ストアー プクイ』。オーナーの福井浩亮さんが醸し出すユル~いムードと、豊富なバイイング経験による審美眼からセレクトされたアイテムが織り成す空間は、新世代のショップを思わせる。なぜ彼がファッションとは無縁の地に自身の城を築いたのか、店や古着に対する思いも大いに語ってもらった。

 

 

 

懐かしさと新しさが共存する、

新世代の下町USED

 

オーナー 福井浩亮さん

今はなき神戸はトアウエストの古着屋『ビンゴ』をはじめ、京都の『グラス』でバイヤーを務めた後、自身の30歳の誕生日である8月19日に『ストアープクイ』をオープン。

 

 

ーショップが立ち並ぶトアウエストや海岸通りから離れているエリアですが、なぜこの場所を選ばれたんですか?

 

20歳の頃からこの辺でよく遊んでたんです。良い雰囲気の美味しい居酒屋も多くて、当時から自分の店を持つなら絶対ここって決めてました(笑)。そのために10年間、コツコツと貯金しました。

 

 

昭和ムード漂う商店街には、近所には予約の取れない焼肉屋があるそう。街のナビゲートは福井さんに頼るべし!

 

 

 

 

 

ーその10年間は古着屋で働かれていたんですか?

 

18歳から24歳までトアウエストにあった古着屋『ビンゴ』、26歳からは京都の『グラス』でバイヤーとしてアメリカでヴィンテージをピックアップしていました。

 

ーオープンに際して、買い付けに行ったのもアメリカへ?

 

いや、それが今回は初めてのユーロ買い付けです。オランダやベルギー、フランスにドイツと3000から4000kmは車を走らせました。同じ黄色のアイテムでもアメリカと違って、ユーロモノはシックで落ち着いてるイメージ。右も左も分からない環境が逆に良かったですね。

 

ーどんなアイテムを中心にピックアップされましたか?

 

’70sの総柄シャツとか、シルエットのきれいなスラックスとかですかね。基本はレギュラーがメインで、ヴィンテージはあればラッキーくらいの気持ちでした。バイヤー時代から、“自分の店ならピックアップするのに”っていうアイテムが多かったんです。でも今回は売れる売れないは別として、自分で良いなと思うアイテムを中心に買い付けました。例えば、この<フルーツオブザルーム>のスウェット。なんてことないアイテムやけど、カラーリングや鈍くさいシルエットが良いなって。

 

 

 

 

 

ーリアルなスケーターっぽくてカッコいいですね。スケボーのデッキも置かれますが、福井さんのモノですか?

 

そうです。小学生の頃からスケボーやっていたんですけど、先輩のスタイルって今思い返してもカッコいいなって。いかにもスケボーやってますっていうノリより、アメリカ東海岸にいるスケーターのような生活とスケートがリンクしているスタイルというか。古着にハマったきっかけもスケボーだったし、ファッションの楽しさに目覚めた頃に原点回帰したような気分ですね。

 

 

 

ー店前に置かれている将棋台も?

 

そうです(笑)。“ストリート将棋”を広めようと思ってるんです。おじいさんと若い子が将棋を指し合ってる風景とかめっちゃ平和でしょ?(笑)

 

 

 

 

 

ーそうですね、全国探しても将棋台のある古着屋はここくらいだと思います(笑)。ストリートでありながら、ほんのりヒッピーテイストを感じました。参考にしているショップはありますか?

 

参考っていう感じではないですが、ピックしてるアイテム一つひとつから人柄が透けて見えるような古着屋が好きです。年代やトレンドに関係なく、軸をぶらさずオリジナリティを追求してる店に憧れますね。10万円のヴィンテージはもちろんカッコいいけれど、ロープライスのレギュラーでも見たことないデザインだったり、ワクワクしたらそれだけでスペシャルになりうる。自分の店をオープンして、そのことを改めて理解できたなって思います。カッコつけてしましましたが、来年には「ヴィンテージ以外、古着じゃない」とか言っているかもしれません(笑)。

 

 

 

 

 

 

10年の長きにわたるキャリアに頼らず、未開の地ヨーロッパへと足を踏み入れ買い付けられた古着はどれも初見のツブ揃いだ。そんな食指が動くアイテムばかりに目を向けがちだが、福井さんの仕掛ける一風変わった空間作りにも注目したい。

 

服好きのティーンや地元のおばちゃんがふらりと立ち寄りショッピングを楽しんだり、店先の手作り将棋台で、アルコール片手のおっちゃんがスケーターと将棋を打ち合ったり、従来の古着屋のイメージとは一線を画する。現代の“飲む打つ買う”の三拍子が揃った一軒、こんなの前代未聞でしょ。

 

Text / Shun Koda(Tryout)

Photo / Mami Nakashima(Tryout)

 

 

ストアー プクイ

神戸市中央区北長狭通8-2-1

Tel:078-335-6994

12 :00~21:00 無休

ameblo.jp/store-pukui0819

Instagram  @store_pukui

Facebook Twitter LINE
loading