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2017.06.13 Tue

#Kansai

スタイリスト マドカススムの All Time Best ITEM’S  #05<br>「BEN DAVISのワークシャツ」

スタイリスト マドカススムの All Time Best ITEM’S #05
「BEN DAVISのワークシャツ」

#ワークシャツ#古着

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古着屋に行けば手に入る手頃なワークシャツ…そう思ってた。

 

このゴリラマークのシャツを初めて買ったのは高校生の時のはずだから、かれこれ20数年着てる事になる。良く通ってた古着屋に行って半袖シャツを探していた時、ネイビーのヒッコリーストライプが目を引きラックから引き抜いたのが出会いだった。当時の僕はボックスシルエットのプルオーバーのシャツなんて着た事がなかったから、新鮮に写ったし何より値段が安かったということもあり、即買い。その時に買った値段はおそらく2800円位だったと思う。高校生がバイトして稼いだお金でも余裕で買えて、なおかつ「MADE IN USA!!」この響きは高校生の僕にはたまらなかった。…こんなカッコいいのになんてお買い得なシャツなんだと。

  

後にMTVでこのシャツを着てるアーティストを見つけ、僕のような田舎者少年は「実はこのシャツ、イケてる”良いモノ”なんじゃないか」と思ってしまうのは仕方のない事なのです。以来、僕のお気に入りとなりワードローブの常連となるコイツは、ディキーズのチノパンやアディダスのキャンパス、スーパースターなどに合わせられ『定番』となっていきました。

 

 

 

BEN DAVISのハーフジップワークシャツ

 

 

 

それから時間は流れて、3年ほど前からトップスのサイズ感を変えた。それまではXSやSを好んで着てたが(僕の体格の問題もあり)、あるバンTを手に入れた事をきっかけにTシャツやシャツ、スウェットはM、Lを中心に買うようになった。皆さんにも覚えがあると思うのだけど、そのサイズ感が気にいると、当然それ以前に着ていたたくさんのお気に入り達から遠ざかってしまう… それはSサイズで買ったこのBEN DAVISのシャツも然りだった。

 

ずっと好きなシャツだし、サイズ違いを買い直そうと古着屋に。そこで冒頭に戻ります… いつ行っても何処かにあるだろうと考えていたそのシャツは、なかなか見つかりませんでした。別にレア物だったわけでもないし、ヴィンテージとレギュラーに分けられる古着業界において後者に分類されるアイテムのはずだし(大量にある手に入りやすいワークシャツ)というイメージだったそのシャツがない…

 

火がつきました。

 

それからというもの、このシャツに出せる値段の[上限はここまで]と自分設定をして、仕事でリースに行く古着屋という古着屋で「このシャツを探してるんだけど、ないかな?」とスタッフの皆さんに聞きまくりました!! 東京出張に行っても空いてる時間に探したりしてたし、良く一緒に仕事をする編集さんが「あの店のブログで見ましたよ」と教えてくれたらそのお店にすぐ行きました。

 

結果、今日に至るまで7枚を揃えることに…

 

当初は、同じヒッコリーストライプのシャツを買い直せればそれで良かったのに… 気付けば、長袖や色違いにも惹かれていき、いつしか1週間コーデができる程になっていたのです。(夏場は特に「またゴリラのシャツ着てる」と奥さんに良く呆れられる始末…)

 

同じように見えても年代によって微妙にディテールが違います。襟の大きさやタグの色、ジップの素材、買わなかったけどボタンダウンも初めて見ました。探し始めると色んな発見がある…古着の醍醐味だと思います。ただ、ちょっとしたマイナーチェンジはあれど、何十年経っても変わらないこのシャツの[完成されたデザイン]。それこそが最大の魅力です。

 

 

今年の夏も両胸についたパッチポケットにメジャーやメモ帳、ペンを入れて[ワークシャツ]として活躍してもらいます。見つけにくくなり、値段も前より少し上がったけど、着た事がない人は手に取ってみる事をお薦めします。きっと、この昔から変わらない愛嬌のあるゴリラマークのついたワークシャツに魅了されるはずだから。

 

Direction & Written by S.Madoka

 

 

Brand:BEN DAVIS

Item:ハーフジップワークシャツ[USED]

Price:¥5,980

Shop:グリズリー 南船場本店

 

 

後日談だけど、しつこく探していたせいか今でもこのシャツの目撃情報を色んな人達が教えてくれる(ありがたい事です!)。そして、今でも持ってない色で好きな色があるなら欲しいと思う。結局何色あるんだろう? 誰か教えてください!!

 

 

 

madoka1

スタイリスト

圓 進 Susumu Madoka

関西を中心に、雑誌「カジカジ」など様々なメディアで活躍中。アメ村〜堀江界隈は名実ともに自分の庭、関西のストリートファッションシーンには欠かせない一人。本人は人懐っこい人柄で犬っぽいのとは対照的に、2匹の猫をこよなく愛するネコ派スタイリスト。

 

 

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