ルーツ～ダブが高らかに響き渡る。
ビリビリくる重低音に酔いしれる。
【NIGHT CLUBING】SUNHALL

アメ村のド真ん中にシンボリックにそびえる、心斎橋サンボウルも入っているビルの地下に広がるライブハウス、サンホール。広々ととしたフロアに比べると少し低めの天井だけど、その構造がまた密度の高い現場を作り出す結果となっている。

この日は、スペイン発の世界最大級のレゲエ・フェスティバル〈ROTOTOM SUNSPLASH〉の主催チームが行う巨大ルーツ・ダブ・サウンドシステム・フェス〈INTERNATIONAL DUB GATHERING〉のジャパンローンチパーティーが開催。圧倒的な強度と深度を誇る、フロム関西のビッグパーティー〈ZETTAI-MU〉によって実現した夜だ。国内ルーツ～ダブシーンから、強力なメンツが大阪の地に集結した。

takako（32）フリーター　

「踊りにきました！」

SAK-DUB-I（37）自由業　

「NOT宗教」

照明の絞ったフロア、頭上にはこの日仕様にデコレーションされた万国旗と電球がゆらゆら揺らめいている。そんななか〈ZETTAI-MU〉を主宰する KURANAKA 1945は鮮烈であり深みあるダブを繰り出す。身体を撃ち抜くキックと怒濤のベースラインがサンホールに充満する。

こういった音には欠かせない巨大なサウンドシステムがフロア後方にデンと配置されていて、重低音が空気の振動としてリアルに伝わってくる（比喩なんかではなく、実際にその振動がまざまざと感じられるほどに）。この日のサウンドシステムは、姫路の最高音響のものだ。

続いて、国内最高峰のダブバンド＝LITTLE TEMPOのドラマーである大石幸司をはじめ、名うてのミュージシャンが揃ったバンド、dub u setがステージに登場。ラヴァーズロック・シンガーのasuka andoをヴォーカルに迎えて、スウィートな歌声と切れ味鋭いタイトなサウンドが交わる。オーディエンスも巻き込んで、グングン前のめりに進んでいく。

さえこでりっく（26）カレー屋さん　

「WARRIOR」

NYの名門レゲエレーベル〈WACKIE’S〉からのリリースでも知られるDUBSENSEMANIAのRAS TAKASHIは、郷愁のピアニカの音色とダブが心地良すぎて、がんがん焚かれたスモークも相まって煙たく、陶酔する。

その音にハマりこんで、夢うつつのはざまのような感覚のなか身体は揺れ続ける。踊り疲れたらフロアの外のスペースでゆっくりもできるから、自分のタイミング、自分のペースで遊べばいい。そうしてこの夜はぐっと深く、そして広く、更けていくのだった。

INTERNATIONAL DUB GATHERING 2017 JAPAN LAUNCH PARTY

3/18（土） at SUNHALL

CAST：dub u set［DR.大石幸司（Little Tempo） / B.MAH（GREEN MASSIVE） / GT.ARI（Reggaelation IndependAnce） / KEY. HATAYOUNG（FRISCO） / DUB. JAGABE（Reggaelation IndependAnce）］ with asuka ando / JOMON VIBES RAS［DASHER（CULTIVATOR） + RAS ONZY（CREATION TROOPS）］ / RAS TAKASHI（DUBSENSEMANIA / ROOTS ALIVE RECORDZ） / UNDEFINED［SAHARA（ex.THE HEAVYMANNERS） + OHKUMA（SOUL DIMENSION）］ / KURANAKA 1945（ZETTAI-MU / OUTLOOK.JP） / 最高音響SOUND SYSTEM / PIRATES CHOICE / JAH IRATION / SAK-DUB / Dub Kazman / DUB LIBERATION / LITTLE VOICE / BASE LINE / VakiX2 a.k.a BAKIBAKI / YANMAH / MANABU / KAORU

SHOP：AKARI / LIONYA

SUNHALL

大阪市中央区西心斎橋2-9-28 サンボウルビルB2

Tel : 06-6213-7077

Photo / KAZUKI WATANABE

Text / TAKUYA NAKATANI

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