インドア派におすすめ【窓から定点観察】
木村華子と旅する『写ルンです』11

どうも、こんにちは。

フォトグラファーの木村華子です。

食欲の秋が落ち着いたと思ったら、今度は京都取材でうかがったショップがどこもかしこも素敵すぎて物欲の秋が止まり

ません。「あのお店で見たあれが可愛かったな〜買っとけばよかったかな〜」という雑念で悶々としつつカジカジの最新

号を溜息混じりに見つめております。…などと書きながら最近は寒いのでプライベートでは引き蘢りがち。

そういえばこの連載、タイトルに「旅する」とありますが「外に出て撮る」ばかりが写ルンですの魅力にあらず。写ルン

ですを買ってみたけど休日は引きこもりがちで残りの枚数が全然減らないと思っている、そこのあなた！　今回は書を捨

てて町へ出なくても、写ルンですが楽しくなる「窓から定点観測」のススメです。

さて。

「窓から定点観測」とはなんぞや…？ ということですが、やり方は至って簡単。

① ひったすら自宅の窓から同じ場所を撮り続ける。

② 現像して枚数が溜まってきたら集めて眺めてニヤニヤする。以上。

という説明するまでもない撮り方です。というわけでそんな感じで撮った私の作例をご紹介します。ひったすら私の事務

所の窓からの眺めですが、どうぞお付き合いくださいませ。

この場所から撮りだした２年前のころ。まだ奥に見えるビルが未完成。

完成したビルとマークプレミオ看板の間の雲が前足を上げる象に見えた。

もちろんiPhoneでも綺麗だけど、写ルンですだと一層ドラマチックな夕焼け。

奥のビルと看板の間に新しくクレーンが出現。

学校のプールで児童たちが元気に泳いでいる。

いつの間にかクレーンが二本に増えていた。

筆で書いたような雲。

写ルンですは端が暗くなります。それも愛嬌。

雨降りの日。

季節が変わると日の落ちる位置もどんどん変わってくる。

朝からいい天気。さらに手前にクレーンが登場。

すっかり日が暮れるのが早くなった最近の空。

いかがでしたでしょうか。

なんとなく気まぐれで初めた「窓から定点観測」ですが、今ではすっかりハマっています。時間も決めず、定点観

測と言いながらも三脚使用せずなので定点ぶれぶれ。おまけに気が向いたら撮るというスタンスの超ユル〜い観

測。

しかし続けていると同じように思えて、実は一日一日全く違う景色が窓の外に広がっていることに気づきます。

というかそもそも、毎日違う日なんだよな〜。同じような日常と思っていても、エブリデイがアナザーデイ。と

にかく今日という日は二度とやってこないんだぜ、ブラザー。だからこの１日を大切に生きていこうっと。…など

と非常にベタですが、改めてそんな風に思う11月なのでした。

写ルンですだからすぐ見れないというところも醍醐味。デジタルカメラよりも案外、暗いところから明るいとこ

ろまでキレイに写ります。ちなみにこれ、会社や学校の窓とかでコッソリやるのもオススメですよ。ぜひ!!

フォトグラファー

木村華子


京都生まれ、大阪在住。寒いのが苦手なので冬になると出不精に磨きがかかります。インスタグラムにも気が向いたら写ルンですで撮った写真をあげています 。#写ル毎日

instagram　＠koha85　@hanako_kimura

http://hanako-photo.sakura.ne.jp/

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