2018.11.24 Sat
#Kyoto
「とびだせ Boonies!!」
第4回『村屋プレゼンツ! 平成最後の村おこし!』の巻
こんにちは!
ライターのメリーです。
あっという間に冬がやってきてしまいました!すでにストーヴの薪が足りず、夏の間遊びすぎたキリギリスの気持ちです。
さて、今回の「とびだせ!Boonies!!」は初秋の風吹く9月上旬、京都大学吉田寮にて行われた『村おこし』をレポートします!
Boonies〈米俗語〉奥地、 僻地、 辺鄙な場所
吉田寮食堂に突如現れたドヤ街!
「カオス中のカオス」「ディープスポット」などなど、ネットで“村屋”と調べれば、アジテートな見出しが躍り出す京都左京区の居酒屋「村屋」。立ち退きの憂き目に遭い、惜しまれながらも今年6月に閉店した伝説の居酒屋「村屋」が3日間だけ奇跡の復活! 場所は大学側から退去を通達され、存続の危機に晒されている京大吉田寮!
という、ドラマティックな文章とともに添付されていた画像がこれ。
ネットを介した圧倒的手書き情報。目を凝らしてよく見れば、京都を代表するミュージシャンをはじめとした錚々たる〈舞台〉の顔ぶれに、〈屋台〉の多さよ! 吉田寮と村屋が紡いできた歴史と影響力、そして深い愛を感じずにはいられない全国各地から集まるお店の数々。
見たい!
というわけで、やって来ました京都駅! ややこしい京都バス、乗車間違いも予定のうちでバス停からだいぶ歩いて京大着!
写真 / 大石貴子
吉田寮の門をくぐると、そこは!
完全無欠の村屋ワールド。京大最古の建造物※1と言われる吉田寮食堂※2が、植物が廃墟を侵食するように、エネルギーに満ちた村屋色に染まっていく。触れると熱いほど、そこかしこにほとばしるプリミティブな高揚感。
外では丸太とブルーシートで組まれた屋台村が軒を連ねており、酒とアテとが交差する迷酒場が生まれていた。
エキセントリックな外観と内装に話題が先行しがちな村屋だけど、その真髄を貫いていたのは「酒が多い!ご飯がうまい!値段が安い!」という店主の酒・飯・人に対する愛に他ならず、ドヤ街はそのことが証明されるように「酒&飯」が隙なく、いやむしろ隙だらけで作り込まれていたのだった。
ステージは、ソウルフードのフルコース!
ライブはどれもこれも突き抜けてた。まるで常連客にだけ出される特別な献立のように、濃厚な人間味が滲み出たステージ。誰かと親密な会話を交わし、個人的な繋がりを得たような打ち解けた気持ちになるのは、この場所この空気感があってこそなのだろう。
最後はサイケデリックなお面屋さん「太陽のきんたま」の“おめんこ”を息子に買ってやって帰宅。
退去通告後、現在の吉田寮
大学からは9月末を退舎期限として通告されていた吉田寮。期限をすぎた今も寮には毎日を営む人々がいて、寮自治会は署名活動や大学への直接的な抗議※3を通して吉田寮の存続を訴え続けている。そんな吉田寮を盛り上げようと赤提灯に明かりを灯し、盛大に平成の「村おこし」をやってのけた村屋。最後はフライヤーに書かれてたこの言葉で締めようかと思います!
“一緒につくろう村おこし! 明日はあなたが村おこす!! 明後日みんなで村おこせ!!!”
今回はこれにて!
吉田寮自治会による補足
※1 京大最古の建造物ですが、2015年に補修済み。耐震性にも問題ありません。
※2 「食堂」と聞くと、一般的な食事を提供する食堂を思い浮かべる方も多いかと思います。実際、元々は文字通りの食堂でしたが、現在吉田寮食堂はライブや演劇など寮内外の方々も使用できる多目的スペースとして開放されています。
※3 大学へ公開質問状を提出したり、委員会へ働きかけたりしています。
写真 / 大石貴子
京都大学 吉田寮
京都市左京区吉田近衛町69
https://yoshidaryozaiki.wixsite.com/yoshidaryozaiki2017
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