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2016.08.20 Sat

#Osaka

平野町ぐるみ博物館《Report 3》見ても食べても楽しい、甘味処をぶらり

平野町ぐるみ博物館《Report 3》
見ても食べても楽しい、甘味処をぶらり

#グルメ#体験#博物館#和菓子#大阪ディープ#平野#街歩き

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 前回は、わざわざ中に入らなくても、外からでも手軽に楽しめる博物館とところどころに点在する造形物や偶然発見した美味しいパン屋なんかも紹介しました。

 

 今回は、散策にはとっても重要な楽しみである「美味しい」ところ。博物館の要素がありながらも、味覚も刺激してくれる博物館を訪れてみました。

 

まず、平野の駅前をスタートすると最初に到着するのが創業明治42年1902年の梅月堂。長年、地元に愛され今も当時と変わらない製法で作られる和菓子はどれも優しく、素朴ながらも洗練と極みを感じる上品な甘み。店内には今も受け継がれているお菓子作りの道具や図鑑などが展示されている。

 

  

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昔は商店街の中にも店舗を構えていた梅月堂

 

和菓子を成型する際に使われる菓子木型は左右が逆に造られている

和菓子を成型する際に使われる菓子木型は左右が逆に造られている

様々な形の焼きごて

様々な形の焼きごて

 

 

店内

店内

一つ一つ手書きで書かれているお菓子のデザイン画

一つ一つ手書きで書かれているお菓子のデザイン画

 

 

この店の看板メニューが平野の酒まんじゅう。昔ながらの製法で作られた薄皮で鉄製の窯を使用し手間暇かけて作られるあんこがとても上品な味。この日も訪れた人が酒まんじゅうを買っていった。

 

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平野酒の酒粕を使って造られた薄皮の酒まんじゅう。ほんのりと酒粕の香りがする

 

 

そんな和菓子にこだわりを持つ梅月堂前田秀彦社長による和菓子作り体験教室がこの博物館では大人気。月一回の開催は年内全て予約で埋まっている状況だけれど、外国からわざわざ来る観光客や団体の方には日時応相談してくれる。

 

というわけで、和菓子作りを体験。今回は色付けした白あん、通称「練りきり」を使って「ひまわり」と「スイカ」を作ることに。季節にちなんでモミジやお雛様などを作ったりするそう。

 

 

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まずはプラスチックのボールを使い、小豆こしあんを練りきりで包む練習。これが和菓子作りの基本で一人前にできるようになるまで結構苦労するんだとか。

 

独特な粘りのある練りきりは手に付きやすいので、こまめにおしぼりで手を拭って水気をつけて行われる。はじめにスイカを造る。小豆こしあんをピンクの練りきりで包み、その上から白と緑の練りきりをかぶせて、布で絞る。開いたらピンクの部分を指で押さえて、そこに黒ゴマをつまようじで3つ付ければかわいらしいスイカが完成。

 

 

小豆こしあんをピンクの練りきりで包む作業から

小豆こしあんをピンクの練りきりで包む作業から

ピンクの練りきりはスイカの身、緑と白はスイカの皮になる

ピンクの練りきりはスイカの身、緑と白はスイカの皮になる

 

難しいのはひまわり。小豆こしあんを黄色い練りきりで包み込むのはスイカと一緒。その後、三角柱の形をした菓子細工道具を使って花弁の筋を付ける。均等にやるのが結構難しい。そして、真ん中に茶色い練りきりを付けると同時に押し込めば、やっとひまわりらしく。網目模様を付ければ夏の風物詩、ひまわりの完成。季節の花々によって菓子細工道具を使えるのもこの体験の楽しみだ。

 

完成した和菓子は持ち帰りもできるし、その場で食すこともできる。平野の博物館めぐりの思い出にぜひ体験していただきたい。

 

 

小豆こしあんを黄色い練りきりで包んだものに花弁を描くのが最も難しい

小豆こしあんを黄色い練りきりで包んだものに花弁を描くのが最も難しい

スイカとヒマワリが完成。上2つが前田さんが作成したもの

スイカとヒマワリが完成。上2つが前田さんが作成したもの

 

 

和菓子作り体験博物館

平野郷菓 梅月堂 西店

大阪市平野区平野本町2-12-15

(和菓子作り体験は要予約  有料)

Tel:06-6791-1970

 

 

 

 

 梅月堂の先には昔ながらの喫茶店、珈琲屋さん博物館がある。懐かしいレトロな雰囲気は地元の人が落ち着いた時間を過ごせる場所。店内にはいろいろな国のコーヒー豆やカップアンドソーサー、コーヒーミルなどが展示される。長年通う人たちに愛されているのはぜんざい。夏の間は冷しぜんざいとして提供され、食後にコーヒーで一息つくのが地元の人の定番なんだとか。

 

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地元に愛される喫茶店はおちついた雰囲気

 

世界各国の珈琲の見本がズラリ、フランス製の珈琲引きも

世界各国の珈琲の見本がズラリ、フランス製の珈琲引きも

カップ&ソーサーのコレクションも見事

カップ&ソーサーのコレクションも見事

 

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夏の定番冷しぜんざいは地元の人に愛される味

 

 

珈琲屋さん博物館

大阪市平野区平野本町5-5-17 

珈琲苑 茶坊主

開館日:毎日(11時~20時)

 

 

 

 

 コーヒー屋さん博物館を後にし、博物館が集中する全興寺の前には軒先のショーウィンドウにパズルを展示する『パズル茶屋』がある。

 

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100種類以上のパズルが楽しめるパズル茶屋

 

 

古民家をリノベーションした店内は和傘やレトロな家具が並べられているだけでなく、店長自ら作成した平野の模型も飾られている。

 

 

 

店内は昭和レトロなインテリア

店内は昭和レトロなインテリア

模型はマスターと知人の手作り何だとか

模型はマスターと知人の手作り何だとか

 

 

おススメは抹茶ラテと駄菓子のセット。暑い夏の日にはかき氷の種類も豊富にあるため召し上がってみてほしい。

 

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抹茶ラテとだ菓子のセット350円

 

 

パズル茶屋は飲み物や料理が提供されるまでの間、パズルを楽しんでほしいと集め出したのがきっかけでパズル茶屋となった。ショーウィンドウに飾られたパズルは店内で楽しむことができ、珍しい複雑な形をしたパズルを楽しむことができる。

 

 

店内でパズルを楽しめるのがこの博物館の魅力

店内でパズルを楽しめるのがこの博物館の魅力

可愛いけれどとても複雑そうなパズルも

可愛いけれどとても複雑そうなパズルも

 

 

パズル茶屋

大阪市平野区平野本町4-12-21 

門前茶屋  おもろ庵

開館日:毎日(10時~18時)水曜定休

 

 

 

 

見て楽しい、食して美味しい博物館のある平野。

 

次回の〈ファイナル〉はこんなものが平野に?と驚くほど見ごたえのある博物館をご紹介します!!

 

 

Report / Yukako Okada

 

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