2016.07.11 Mon
#Osaka

大正ロマン炸裂
隠れた名所、大阪府庁の見学スポット
大阪城から信号を渡ってすぐの大阪府庁。実は知る人ぞ知る穴場スポット。外観はシンプルで無駄のないモダン建築の大阪府庁舎。大正15年に建てられ当時全国の中でも鉄筋コンクリート構造の先駆けとなっていた。
この庁舎、平成25年から無料で一般公開されてる。その大正ロマンに満ち溢れた館内が、一部で話題となっているという噂を聞きつけ、いてもたってもいられず訪れてみた。
紫雲石(しうんせき)による彫刻など細部に装飾的な意匠が施されている貫録のある大阪府庁
関から大正ロマン建築の雰囲気が満載
中に入ると大理石でできた風格ある階段に贅沢にも3回まで吹き抜け構造。豪華なシャンデリアと「ザ! 大正ロマン建築」に圧巻。その風格と迫力に今ここに自分がいること自体誇り高く思えるようだ。この中央大階段吹抜ホールは映画「HERO」で木村拓哉、
イタリア産の薄桃色の大理石で作られた大階段は2階まで続く
12本の長大な柱にシャンデリア、スケールの大きな空間
目指すは正庁の間だがそこに行くまでの間、扉が今となっては珍し
今にない色使いの廊下はレトロで面白い空間
年末年始の行事や人事発令などの式典に使用され5・6階2層吹抜構造なため天井が高い大変豪華な作り
シャンデリアは一度塗装し直し、耐震強度を付けた。ステンドグラスは中心のたわみを再溶接し、当時のグラスを一枚一枚丁寧に磨いて美しさを蘇らせている
3箇所ある東窓のステンドグラスが一層、優雅に
唯一歯車を持つ天使。西洋でも類を見ない歯車は大阪の工業の象徴としてあしらわれたものではないかと推測されている
見れば見るほど鮮やかで美しいステンドグラス。寝ころびたい気分
奉安所頂部のレリーフは金箔が当時のまま残っている。壁側はペンキが使用され、風格の違いが分かる
面白いのは大阪城を真正面にした東窓。目の錯覚で近づけば近づくほど大阪城が「遠くなる」のだ。逆に遠ざかれば遠ざかるほど大阪城が近く見える。そんなひそかな楽しさも、正庁の間の魅力だ。
遠くから見た東窓
だんだん近づいていくが
一番近くに来た時大阪城が一番遠い
正庁の間の奥には当時の写真や絵ハガキなど貴重な展示物を見ることができる
また、大阪府公文書総合センターでは鳥の目のように大阪を見た地図、昭和7年の鳥瞰図(ちょうかんず)も保存されている。同じフロアには当時の大阪の地図や大阪の歴史なども保管され閲覧可能。
大阪府鳥瞰図の原画(横4.4m、縦1.06m、吉田初三郎作)
当時の大阪城や通天閣、大阪の町並み、近畿一円の姿が鳥が見たような目線で描かれている
この府庁舎本館の見学スポットは、水・金なら誰でも見学可能。こんな間近で時代の趣を感じられる建築物があるなんて、しかも無料で。これは一度訪れてみる価値が大いにあります。
大阪府庁舎本館 見学スポット
水・金(10:00~17:00) 予約不要
大阪市中央区大手前2丁目
Tel:06-6944-6079
大阪府鳥瞰図
大阪府公文書総合センター内
月~金(9:00~17:15)
土日祝年末年始休館
Report / Yukako Okada
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