2018.10.01 Mon
#Osaka
「清らかな流れのなかで、日々をみがく」 佐藤彩香
Monday Morning Girl #47
月曜、朝の女の子 47人目
佐藤 彩香 Ayaka Sato
デザイナー
おはようございます。
「はじめまして」、その柔らかな声色に驚いた。夏の真ん中なのに、爽やかな初夏の風をまとったようなひとだ。
撮られるのはあんまり慣れてなさそうで、ときおり困った顔を向けてくる。「サロンモデルみたいなことは、やったことあるんですけど。こう、ここ(後頭部)から撮られて、顔は全然映されませんでした(笑)」
そんな、彩香ちゃんの趣味はサンドイッチの追っかけ。きっかけは、会社の近くにある喫茶店だった。「そこは、カレーかサンドイッチしかないんです。でも、お昼にパンを食べる気がしなくていつもカレーばかりでした。ここのカレーおいしいんですけど、辛いんですよ。だから、食べたあと絶対お腹痛くなっちゃって。ある日、どうしてもお腹を壊したくなかったので、しょうがない気持ちでサンドイッチを頼んでみたら、思いのほかおいしかったんですよね」
ごはんとおかずと汁ものと。そんな定食スタイルを好んでいた彩香ちゃんは、これまでの人生でも「サンドイッチ食べたことないんじゃないかな〜」というくらい避けていたそう。その歴史的大発見から、世の中にはどんなサンドイッチがあるのだろうと知りたくなったのだとか。でも結局、いま一番好きなサンドイッチは、原点でもある喫茶店の「Quartier Latin」。
(一番好きだった「SANDWICH FACTORY」は、昨年末で閉店してしまったため一位に返り咲き)
パンの上に具材がたっぷりのったスモーブローはサンドイッチ枠に入るとのこと
サンドイッチの話もおもしろかったけど、彩香ちゃんがデザイナーの道を進みはじめた話もおもしろい。「中学生のときは漫画家になりたかったんですけど、オチが考えられないので諦めました。でも、本屋さんで単行本を手に取るときに、『表紙のタイトルの文字とかを、わたしだったらもっとこうするのに』と思うことがあって、これがデザインに触れるきっかけですかね」
さらに、美大進学の追い風となったのは、お母さんからのひと言。「勉強はできないけど、絵を描くの好きだから美大に行きなさいよ」
「なんでだか、デザイン=プロダクトだと思っていたんですよ。でも、オープンキャンパスの相談会で先生と話したら『あなたがやりたいことはプロダクトじゃなくて、グラフィックだよ』って言われて、グラフィックデザインを学ぶことにしたんです」
「コンタクトをしたら目がとにかくかゆいので、眼鏡なんです」
「なんだか受け身な話ばっかりですけど、ちゃんと自分で納得できたアドバイスしか受け入れてませんよ〜」
インテリア好きが高じて、大学生のときには事務所でインターンをした。「図面を引く作業も楽しかったんですが、ロゴやDMをつくったりのがやっぱりおもしろいって気づいて、グラフィックデザインをしたいという将来の方向性が決まりました」
いま勤めているところも自分で決めた。「 『いい人が多そうだなあ』って思ったんです(笑)」新卒で入って今年で5年目、広告デザイナーとして、商品を売るためのあれこれを制作しているそうだ。「入社したての頃は、撮影に同行してたくさん芸能人を見ましたよ! いまはカタログや、商業施設のビジュアルを担当することが多いですね」
自分で体験したり、まわりの言葉に耳を傾けたり、いろんな角度から楽しいこれからをつかみとってきた。明るい未来を叶える選択のセンスや軸もさることながら、そもそもこれからどうしようと考える選択肢がすてきだと思う。
「デザイナーはこれからもずっと続けたいと思っています。イラストレーターの友だちと、ふんわり、なんかしたいね、なんかつくりたいねって言ってるんです、できたら平成のうちに」
抜群のセンスに加え、おもしろい引き出しをたくさん持っている彩香ちゃん。だって、帰り際に「神戸に、氷の器でアイスコーヒーを出すお店があるんですって、いまから行ってきます〜」だなんて。なんだか、もっと素顔を知りたくて、別れが惜しくなってしまった。
それでは、今日もがんばっていきましょう。
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