2019.07.13 Sat
#Osaka
これぞ大正の大正解! 日がな一日、のんびり楽しい街歩き【朝活編】
大正といえば、沖縄料理の街、バスと渡船の街、京セラドームのイベント次第な街、伝説の族・大正連合の街…。そんなイメージでフリーズしていませんか? 何やらここ数年、いい感じのコミュニティができつつあって、どんどん愉快化が進んでいるそうな。当シリーズでは、一日中なんじゃかんじゃ楽しめる大正の素敵スポットを、テーマ別にご紹介。まずは【朝活編】です!
おいしくて、心地よければ、それでいい
井尻珈琲焙煎所
JR大正駅前すぐの路地を入った場所に、2016年4月オープン。イベント出店で人気を博していた井尻健一郎さんが腰を据えた、自家焙煎珈琲の専門店。下町で開業しようと探し、高校時代を過ごした大正に落ち着いた。中に入れると外の喧噪が嘘のようなゆったりとした時間が流れ、極上の珈琲と音楽と余白が楽しめる。
基本はブレンド。ネルかペーパーかを告げれば、あとはお任せ。「珈琲屋は余白をつくるために行く場所で、情報は要らない」という想いから、豆の品種や産地などのデータは出していない。
「コーヒーのある風景が好き」だという井尻さん。自称・飽き性で練習嫌いの彼にとって、唯一続いたのが焙煎だったらしく、今も仕事をしている感じがしないのだそう。豆の選別にはとてつもなく時間がかかるが、「写経に似ていて楽しい。無になれる」のだとか。
自家焙煎の珈琲豆は100g¥650で、店頭以外でも卸売りやネットで購入可能。また、本やCDの代理販売も行っている。書籍は3軒の書店に棚貸ししているが、1段ごとにお店のカラーが見えて面白い。
音楽好きな老紳士や花に詳しい老婦人など、魅力的な年配のお客さんも多く、「常連さんがいいグルーヴ感を出している」とのこと。ゆっくりと丁寧に淹れられたおいしい珈琲と、心地いい空間と、良い音楽と本があれば幸せ。そんな人に行ってほしい。
井尻珈琲焙煎所
大阪市大正区三軒家東1-4-11
Tel:06-7503-5782
10:00~19:00(L.O.18:30)、土日祝11:00~19:00(L.O.18:30)
不定休
大正に大正からある長屋を、長く泊まりたくなる宿に
HOSTEL NAGAYADO OSAKA
大正時代の1920年に建てられた長屋に、不動産・建設業の仕事をしていた楠原陽子さんが一目惚れ。処分を依頼されるも、なんとか残せないものかと考え、ゲストハウスに改装して2018年3月にオープンさせた。
2階の宿泊スペースには、シングル、ツイン、3名までの和室、4床のドミトリーを用意。いずれもシンプルで美しい造りだ。開業にあたり、武者修業かたがた全国のゲストハウスを泊まり歩いたものの、その多くが眠りづらかったため、ぐっすり休める快適性を重視したそう。1階の共有スペースやら坪庭やらの落ち着き度もハンパなく、ダイニングテーブルに床の間の板を再利用するなど、随所に歴史ある木造長屋の風情がふんわり。併設のバースペースでは、土曜の夕方からバー営業も行われている。
いろんな人が集まり、楽しく過ごせる場所にしたいうという願いから、さまざまなイベントも開催。毎月末の『Around Taisho』は、大正をベースに活動している人たちのなかから毎回ホストを変えて行われる愉快な行事。老若男女、地域の人たちやゲストハウスのお客さんもごっちゃになって楽しめる。
具だくさんのお味噌汁と土鍋で炊いたごはん、醤油漬けにした卵黄とお漬け物がついた、卵かけごはんが主役のおいしい朝食(600円)も提供中。宿泊せずともありつけるので、まずは起き抜けに旅人気分、住人気分を味わいに来てみては。
ちなみにオーナーの楠原さんは、大正に出店したい人やら移住したい人やらに最適な物件を紹介している、最近の大正コミュニティを影で支える立役者。ご近所さんから裏ボスと呼ばれていた。かっこいい。
ホステルナガヤドオオサカ
大阪市大正区三軒家西2-2-15
Tel:06-6552-7500
チェックイン16:00~22:00
チェックアウト7:00~11:00
朝食営業:水~日7:30~10:00
無休
大正っ子の成長を支え続ける、下町のパン屋さん
窯出しぱん工房 ロンパル
国道43号沿いにあった学校給食のパンの製造工場から始まり、大阪万博にも出展。1971年にお店としてスタートさせた、古き良き時代のあたたかさを感じるパン屋さん。現在は複合商業施設「千島ガーデンモール」の中央ゲート前に移転。ご近所さんが引っ切りなしに買いに来る人気っぷりだ。
定番から変わり種、流行を取り入れたパンや季節限定のパンも豊富。種類が多く、どれもおいしそうなので、爆買い衝動を抑えるのが大変。サバ缶がブームになると、それを具材にしたお魚型のパンを開発するなど、柔軟に新商品をつくり続けている。
創業当時から続くハニードーナツは、現在も不動の人気ナンバーワン! はちみつをたっぷりかけて染みこませたモチふわ生地がたまらない。多い日には1日300個も売れるという、大正手土産の定番品だ。
原点は、お子さんが喜ぶ栄養たっぷりのおいしいパン。地域柄、なかなか値段は上げられないと、令和になっても昭和な価格。一つひとつ心を込めた手づくりの味を今も守っている。
窯出しぱん工房 ロンパル
大阪市大正区千島1-23-115千島ガーデンモール内
Tel:06-6554-3526
7:30~19:00
水曜休
次回は大正の大正解!【カレー編】
お楽しみに!!
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