2016.04.27 Wed
#Osaka
大阪農林会館の今。 part.1
南船場の3丁目。(無理やり)名付けて“イースト南船場”に位置する地上5階地下1階の『大阪農林会館』。
英国出身のジョサイア・コンドル氏をはじめとした著名な建築家らが設計し、昭和5年に竣工。85年が経った今も外観はもちろんドアや柱にも歴史が見て取れ、エントランスのシャンデリアや時計といったクラシックな設えにも強く惹きつけられる。扉を開けた瞬間、思わず背筋が伸びるくらい。各階には、そんな重厚なパッケージに魅せられた店主たちのテナントが揃う。他のエリアから移って来たというケースは多くても、その逆はあまり聞いたことがない。仮に自分が何かしらの店を始めるとしたら、このビルも間違いなく候補地の一つに挙げるだろう。
日当たりの良さといい、天井高のハコといい、ここを上回る物件はそう簡単には見つからないはず、なんて想像までしてまった。そんな話はさて置き、取材に伺った店主の方々はみなリラックスした印象で、自身のスタイルを築かれている。
当然、ビルへの想いも強い。
「あらためてパワーがある建物やなと。毎日、気分がいいですよ」と『オッドナンバーズ』の末廣さんが言えば、『ニマ』の奥田さんにいたっては、「もともとレトロビルが好きなんですが、天窓に村上春樹の世界観を感じて即決しました」とマニアックなコメントを頂戴した。
今回紹介するお店以外にもヘアサロンやヴィンテージギターの店、文具屋などキャラ立ちショップが多く街歩きのノリで、ぶらりと回遊してみてほしい。1軒完結はあまりにもったいない。
大阪農林会館
大阪市中央区南船場3-2-6
2F Walls&Bridges
新定番になり得る服や雑貨をコンパクトな一室に陳列
オープン初期から取り扱う<ツキ>、アジアのテキスタイルと日本の生産テクニックを掛け合わせた現代的な民族服を提案する<ミタン>が二枚看板。ともに産地の技術を駆使しながら作られ、違いのわかる服好きから支持を集める。創業約300年の『江戸屋』の洋服ブラシやスペインのカッティングボードなど、生活ツールも逸品揃いだ。
ウォールズ アンド ブリッジ
tel : 06-6253-4337
12:00~20:00
火曜休
3F odd numbers
面白くないわけがない最強のトライアングル店
末廣一仁さんのビスポークスーツ、谷岡耕一郎さんが集めた器、ジュン ヘイガンさんのリメイク服が一室に集まった3月にできたばかりの3ピースショップ。“コミュニケーションは最大のクリエイション”を合い言葉に、それぞれの垣根をひょいっと越えたミクスチャースタイルが街的で面白い。大きなうねりが起きるのも時間の問題。
オッドナンバーズ
tel : 06-6245-5050
12:00~20:00
不定休
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