2018.04.11 Wed
#Osaka
フライターグの直営店が大阪に登場。
設立者のひとり、ダニエル・フライターグ氏に単独インタビュー
1993年スイスで創業し、ドイツ、イタリア、オーストリアなど世界7カ国に直営店を構えるバッグブランドFREITAG(フライターグ)。2018年3月31日、関西初となる直営店が大阪・南船場にオープンした。それに合わせ、設立者でクリエイティブディレクターを務めるFreitag兄弟の弟、Daniel Freitag(ダニエル・フライターグ)氏が来日。FREITAG Store Osaka(フライターグ ストア 大阪)にてインタビューを行った。
Interview & Write / Tetsutoku Morita
-銀座、 渋谷に次いで日本で3店目となる大阪店の特徴を教えてください。
面積は最小なんですが、面積に対しての商品数は世界一。それが最大の特徴ですね。フライターグのバッグは全てユニークな一点ものですが、ここでは約1200点の商品を扱っています。沢山のセレクションを持つことが重要で、大阪のお客さんがニーズに合わせて自分の好きなものを選べるようにしています。
あと、ショップの真ん中にキオスクがあります。ボックス型でレジと什器を兼ねている。カウンターが中央にあるというのも初めての試みです。
-使い古したトラックの幌を用い、メッセンジャーバッグを作ったことがフライターグのスタートですよね。大阪の街は東京などと比べコンパクトで、自転車で移動でき、フライターグのバッグを目にすることも多いです。
大阪から東京まで買いに来て頂いていた人からは、新店舗が南船場にオープンしてくれたことを喜んでくれているように感じます。またブランドと大阪の人たちは、すごくマッチすると思っています。
壁一面を埋め尽くすアイテムボックス。ここまで積み上げる高さの確保もこの場所を選んだ理由だとか
-前回大阪に来られたのが10年前ということですが、大阪の印象はどうですか?
昨日、到着したばかりで正直まだ見れてないんですけど、本当にパッと目にした感じで自転車がいっぱい走っているというのは感じます。あとで時間ができたら街を回ろうと思っているので、たぶん明日になればもう少しいい答えが出るかもしれない。笑
-フライターグのメッセンジャーバッグを初めて見た時、日本のトラックの幌は暗い緑か灰色だから、こんなカラフルなトラックが走っている国の風景はどんなんだろうと想像しました、それからフライターグのバッグが人気を呼び、大阪の街で見た時、トラックから自転車に生まれ変わったようで面白かった。それはアートを目にした感覚と似ていました。あなたたちがメッセンジャーバッグを作った時、どんなインスピレーションあったんですか?
最初はusefulなもの、日常の必要性を満たすってところから始まっています。若い頃、インドを旅行した際に「アップサイクル」が日常的に行われていることを目にしました。「価値のないスクラップ」から「価値のある有益なもの」を作り出す行為に触れたことが、インスピレーションの一つになっています。
その後、兄が商業アーティストとして広告業界で働いていたんですが、ショーウィンドウの仕事をした時、装飾物を作って2週間後には捨ててしまうんですね。これって無駄なものがいっぱい出てない?と感じたというのもあります。
他にもメッセンジャーバッグには色んな用途があるので、そこから着想を得たり、様々なアイデアが合体していますね。
-兄弟2人で始めたバッグで世界へ。それはオアシスのようなロックバンドの物語を思わせますが、2人はどんな兄弟なんですか?
僕ら2人は似ているようで全く違います。2人ともクリエイティブなんですが、兄は横に動く。幅広くやる感じですけど、ぼくはもう少し物事を深く掘り下げていく。縦と横、それでうまく相まっています。
-お二人はクリエイティブディレレクターとしてフライターグを指揮されていますが、それはどのような役割なんですか?
従業員の気持ちを湧き立たせるというのもあるけど、一番はクリエイティブディレクション、細かいところに指示を出しすんじゃなく、方向性を与えています。半年先の事を考え、そこに到達したらまた半年先の事を考える。あとは組織づくりですね。今は新しいことにも取り組んでいるので。
キオスクと表現されたショップの真ん中に位置するカウンター
-フライターグはデザインの美しさ、アイデアの面白さ、使いやすさといった部分を入り口に、リサイクルやサスティナビリティについて考えさせてくれた最初のブランドでした。マーカスさんとダニエルさんがサスティナビリティを意識するようになったのはどんな経験があったんですか?
当時、スイスで森林が減少してきていて、それが社会問題になっていました。。1番の原因は排気ガスで、その時期に、車の排気口にフィルターを付けないとダメって法律ができたり。それで10代になった時、これは何か変えなきゃいけないと思うようになりました。エコを意識しつつ、イケててかっこいいものは稀だったから、そこにサスティナビリティを持たせるには、どうしたらいいのかっていうことを考えはじめましたね。
-ブランドスタートから25年、昔と比べてご自身の意識で変わったところ または変わらないところはどんな部分ですか?
幸いにも、自分たちのマインドセットは変わっていなくて、それはこれからも不変だと思います。もちろん大きな変化が起これば、自分たちも変わるだろうし、その時、そこから何かを学ぶことも大事だと思います。
-これからブランドとして挑戦していきたいことは?
いかにサスティナビリティというライフスタイル、考え方をみなさんに伝えていくかが、とても大事だと思っています。フィロソフィーを伝えるというか。
-バッグを通じて、世界を少しづつ良い方向へと導いていく。その姿勢は、やっぱりロックスターのようですね。
それが一番自然なことだと思います。
-最後に、大阪の人にメッセージを。
フライターグは、トラックのターポリンをどれだけリサイクルしたかが大事なのではなく、何人に影響を与えたかっていうのが重要だと考えています。
Be inspired. Be creative. −インスパイアを受け、自らもクリエイティブになってほしい。フライターグから受けた影響を、違うフィールドに用いて、そこで自分が出来るクリエイションをやってほしいと思います。
FREITAG STORE OSAKA
フライターグ ストア 大阪
大阪市中央区南船場4-6-10
Tel:06-6210-5896
11:00〜20:00 不定休
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