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2019.05.26 Sun

#Kobe

ポスト・ファッション!?  衣服の可能性を探る THERIACAの個展が神戸で

ポスト・ファッション!? 衣服の可能性を探る THERIACAの個展が神戸で

#アート#カルチャー#個展

『THERIACA 服のかたち/体のかたち』

日程
2019.06.07 FRI 〜 2019.06.23 SUN
時間
11:00〜19:00(月曜休館)
場所
デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)ギャラリーB
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この服はいったい? まるで未来の民族衣装?

 

このプロジェクトは衣服、そしてその捉え方にフレッシュな息吹を吹き込むかのよう。なぜなら「人」ではなく「もの」を起点に服を作ってみる、という斬新な試みだから。6月から神戸で、ベルリンを拠点に活動するファッションデザイナー濱田明日香によるレーベル「THERIACA(テリアカ)」の『服のかたち/体のかたち』展が開催される。会場はデザイン・クリエイティブセンター神戸・KIITO(元・生糸の検査場ということで必然?)、2018年に島根県立石見美術館で催され、好評を博した同展の巡回となる。

 

THERIACA《Ladder》2018

 

 

会場には身近な「もの」に着想を得た、これらの不思議な衣服が展示されるそうだけど、その「もの」とはダンベル、はしご、ラビオリなどなど。なぜ?と言いたくなるけれど、ただ奇をてらっているわけじゃない。衣服の新たな可能性を探る、そんな彼女ならではの実験的なアプローチによるものだ。

 

「もの」からの着想。つまり「人」から離れて、というアイデアで生み出されたユーモラスな「かたち」の衣服。それらを見ることは、従来の服がいつのまにか削ぎ落としてきた余白の可能性を見ることである。と同時に、翻って「人」の「からだ」の「かたち」をあらためて確認することでもあるはず。だから例えばZOZOSUITなんかとは真逆のクリエイティビティかもしれない。つまり機能性やサイズの概念を疑う行為でもあるだろうし、もっと言えば“自分が似合う服”を根底から覆す、そんなファッションの再定義に挑んでいるのかもしれない。

 

そして、これらは美術作品のようでもあるけれど、会場では写真家・大森克己が撮影した実際に着用されている写真を鑑賞できるそうだし、それに彼女は“アーティスト”ではなく、あくまで“ファッションデザイナー”としての提案、というところも興味深い。異端? いや、これぞポスト・ファッションへの道!?

 

6月7日の会期初日にはデザイナー本人を迎えたトークショーも予定しているので気になる方はぜひとも。こんな笑ってしまうほどの軽やかな発想の展開にこそ明日、着る服へのヒントが隠されているのかもしれない。

 

 

THERIACA《Carpet 》2018

 

THERIACA《Dumbbell》2018

THERIACA《Dumbbell》2018

THERIACA《Volleyball 》2018

THERIACA《Volleyball 》2018

 

Photo : Katsumi Omori

Hair : Yasuhiro Hara(LIM)

Make-up : Hikari Kanzaki(LIM)

Model : Shin Lee

 


 

『THERIACA 服のかたち/体のかたち』
6月7日(金)〜6月23日(日)

11:00〜19:00(月曜休館)
@デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)ギャラリーB
http://kiito.jp/schedule/exhibition/articles/34135/

 

 

関連イベント
TALK「THERIACAデザイナー 濱田明日香のあたまのなか」
6月7日(金)19:00〜21:00(受付開始18:45)
@デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)ギャラリーA

出演:濱田明日香(THERIACAデザイナー)
聞き手:次六尚子(神戸ファッション美術館学芸員)
ゲスト:廣田理紗(島根県立石見美術館主任学芸員)

※定員あり、事前申し込み優先

http://kiito.jp/schedule/lecture/articles/34137/

 

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