2019.07.19 Fri
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MOKスタッフ “古川祥久” が行く! トレインホッパーって何なんだ!? アメリカ撮影の裏側 〜後編〜
お待たせしました! いよいよカジカジH╳MOK企画アメリカ撮影後編です!(前編を見逃した人はこちら➔アメリカ撮影の裏側〜前編〜)さて、後編はMOKスタッフ「古川祥久」がお届けします!
古川祥久
MOK神戸元町店のゼネラルマネージャー。実は新卒時、MOKの面接を受けたものの不採用。5年後中途採用に合格し、今に至る。みんなで楽しむ美容を追求しつつ、DIYに蕎麦打ちと、美容師とは思えぬ趣味を持つ。
instagram @yoshionoheya
サクラメントに到着
マウントシャスタ〜サクラメントにスンミョンがトレインホッピングしてる間、僕は車で先回り。(貨物列車で8時間くらい。車で移動は4時間くらい。車の方が数時間早く着くのです。w)皆んなは明朝に着くとのことなので、この日は心地よいベッドを一人占めしてして眠りに。
※サクラメントは、日本でいうところのちょっと田舎のベッドタウン的な土地で、住み心地は凄く良さそう。だけど、やはりここはアメリカ。高い建物は無く、平たくてバカでかい建物ばかりに圧倒される。写真は残念ながら疲れと寒さのせいでこれだけ…w
おやすみなさい…。
(ここのオニオンスープが美味しかった。寒い身体に染みる〜。スンミョン大丈夫かなぁ)
ここからが本番!
中一日、この街で過ごし、翌日は明朝からヘアカット! トレインホッパーたちとの出会いもすごく大事だけれど、行く先々の街で出会う人たち、僕たちに良くしてくれる人にはカットという形で恩返し。
モーテルのスタッフである彼女。すごくキュート!
さぁ、早朝カットで勢いをつけたら移動! この日はアンドリューの友人でトレインホッパーの、ノアとシルビアカップルとも合流。
待ち合わせたのは、「ん? 飛行場かな?」と言わんばかりの広大な土地。すぐ横には、無骨なレールが並び、日本の貨物列車のそれとはスケールの違う鉄の塊がキィキィと軋みながら到着する。
そんな非日常の景色を背景に、昨日の経験を踏まえてとりあえずヘアカットをスタート!
もちろん鏡なんて無いし、椅子すら無い。僕は英語が話せないから、コミュニケーションの術は髪の毛を通じて微笑むくらい。だけど不思議と通じ合い、その空間がサロンに変わるんです。しかし、本当に広大な場所だった!
さぁさぁ
カットが終われば、気長に列車を待ちます!
昨日のこともあったからのんび〜り過ごしていたら… まさかの列車を逃す…w まぁこれもトレインホッパー。
こうなったら皆んな寝るしかない…w(みんな起きるのかこっちはソワソワ…by編集部)
気づけば3時間…。そんな中、ついに列車が出発するとの情報が入り、出発!
みんな、意気込みはバッチリ!
あとは、うまく列車に乗るだけ!
緊張感が走ります!!
いざ突入!!
(上から見てると丸見え…w by編集部)
すごくラッキーなことに、貨物列車の特等席に侵入!
Lucky!!!!!
と思いきや、あれ…足音が聞こえる…。
向かってくる…。息を潜めて隠れる…。
結果。
点検員に見つかって戻りましたww
(あれ? なんで戻ってきてるの?? by 編集部)
こうなったらBBQだー!!
肉、肉、肉!!!
気付けば夜。朝10時からここにいるw でも、こんな日もあっていいじゃないか。そう思わせてくれる1日だった。
だけど、夜22時。その時が来た。 …リノという今以上に極寒行きの列車がやってきた! リノ行きの列車に乗るという。僕たちはアンドリューに付いてく。
「お前らここに乗るんだ!」
多分そんなニュアンスの言葉をかけられ、颯爽と乗り込む! そこはコンテナとコンテナの連結部分で、2.5m×1.5mくらいの窪んだスペースがあって、そこにスンミョンと2人身を潜める。止まったばかりの貨車は慣性の法則で隙間を埋めるように前方からガシャン、ガシャンと詰まっていく。音は後方に向かっていき、また静寂が訪れる。自分の息づかいだけしか聞こえない。
—流石にここは写真がありません!!!—
(臨場感はぜひ言葉で感じ取ってください!w)
子供の頃、隠れんぼでタンスの中に隠れてる時の感じ×5億倍くらいの緊張感。やがて、静かに貨車は動き始める。10分ほど経つと叫び声が聞こえてきた。あ、安全圏なんだな。と察し叫び返す。
轟音を立てて走る貨車から見える景色は刻々と変わっていく。
街から離れて、山間部に入ると周りは何も見えないほどの暗闇だが、貨車の轟音がその不安を掻き消してくれる。轟音にも慣れてくると鉄のベッドに横になる。空を見上げるとこぼれ落ちてきそうな満天の星空でこの非日常の環境に笑えてきた。星を見ながらひとしきり色んな事を考えていると、自分自身体験したことのない感覚に陥る。『無』になる。かつてこれほどのない無。最強の無。
あれ? 俺生きてる? ってくらいの無。どのくらい無の時間を過ごしたか分からないけど、気が付けば眠っていて貨車は止まっていた。「ヘイ!ゴー!」と言われすぐに寝袋を畳み貨車から飛び降りる。(映像ディレクターが列車の下にバッテリーを落とし、潜り込んで煤まみれになるという…w カメラマン同様、無敵ディレクターなんでご安心を。今まで映像でも撮りためている記録をいつかお見せしたい!)
そして列車を降りると、今までとはまた違う景色が広がっていた。
ネバダ州にあるリノという、こう見えてカジノが盛んな街。
今回の旅は、約一週間。行きと帰りのエアチケットだけ購入していて、行き先は未定だった。時間にリミットがある僕たちはここでトレインホッパーとはお別れとなった。
美容師とトレインホッパー。まるで共通点はないんだけど、髪を通じてコミュニケーションを取れば相手のフィールドで戦友になれる。SNSだけでは到底分からない体験や、コミュニケーション、人との繋がり。一見は百聞になんたらって言うけど、体験は百見になんたらだと思う。
グッバイ、アメリカ!
さっきまでのアドベンチャーが嘘みたいな「いわゆるアメリカ」な景色をすり抜け、2日後帰路につきました!
END
このアメリカ同行取材の模様は、現在発売中のカジカジH vol.62にて掲載されています。プロカメラマンによる、よりドキュメンタリックな写真とともに展開する特集企画です。
カジカジH vol.62
好評発売中
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