2019.04.16 Tue
#Kyoto
京都の新名物”骨董市”になるか!?
初開催の平安蚤の市をレポート
京都で骨董市、といえば東寺の「弘法市」。そして北野天満宮の「天神市」。この歴史ある2大骨董市に続け、とばかりに新たな蚤の市がスタート。毎月10日に開催される、その名も「平安蚤の市」だ。
Photo / Nagisa Nishijima
記念すべき、4月10日に開催された第一回目はあいにくの雨と強風のため、出店の見合わせが相次ぎ、予定されていた140店のうち3分の1ほどに。けれども朝から傘を片手にサムシングニューを求め、多くの人たちが岡崎公園に大集合。みんなテントの中を覗き込み、熱心に品定めをしている。昨今の“ふるどうぐ”熱はまだまだ冷めそうにない? 主催者のひとり、仲平 誠さんに話を聞いてみよう。
「そもそもは「京都ふるどうぐ市」を(京都・木屋町にある)立誠小学校でやってたんですね。それが集客もあって盛り上がったことがキッカケですね。それと海外によく仕入れに行くんですけど、以前ルーマニアに行ったんですね。ルーマニアはイギリスやフランスなどと違って貧しい国だけど、蚤の市には人がいっぱいで、こんなところにもアンティーク・シーンがあるんやな、と驚いて」
「世代も貧富の差も関係なく、同じ場所にいろんな人が集まるイベントって他にあんまりないと思うんです。けれど蚤の市は世界中にあって、どこもそれなりに盛り上がってる。世代を問わず、それにカッコイイとかダサいとかじゃなく、みんなが集まっている。それを京都で、と考えると他の世界の蚤の市に匹敵するようなものになるんじゃないかなと考えて」
主催者のひとり、仲平誠さん。自身も京都・仁王門通りでヴィンテージ・アンティーク店Soilを営む
ざっと見回すと、販売されているのは器、着物、古美術、古道具などなど。アメリカの古着もあれば、国産の野良着(“ぼろ”)もある。無骨な古い瓶や戦前の大工道具などは、そのフォルムを見ているだけでも愉しい。モノのジャンルで言えば、他の骨董市と大きくは変わらない。けれど「平安蚤の市」が他と違うのは、機能や歴史性など従来の骨董的ウンチクとはまた別の文脈で、つまりモノの新鮮なオブジェとしての魅力やデザイン性など、現在形の視点で掘り出しモノを眺められること、かもしれない。いわば骨董のニューウェーブがここに? 仲平さんが「若い店主が考える古美術への価値観やそのディスプレイもぜひ見て欲しい」というのも納得だ。
「もちろん京都には他にも骨董市はありますけど、もっと若い店主さんたちや若い方がどんどん入って来られるようなものがあってもいいんじゃないかな、と。(平安蚤の市は)若い女性店主さんが多いのは特徴だと思いますね」
この日は地元・京都はもとより東京、新潟、岡山、沖縄からの出店も。雨にも負けず、いや雨降って地固まる? では、これからの「平安蚤の市」の目標は?
「いちばんの目標は続けていくことですね。海外の方にも京都に来る目的のひとつにしてもらえるくらい。それくらいの骨董市になれたら嬉しいですね。それと来てくれた方に「平安蚤の市」に出ているお店を知って欲しいんですね。今日は雨で出店のキャンセルも多かったんですけど、みなさんけっこう売れているみたいで…よかった(笑)」
平安蚤の市 ヘイアンノミノイチ
毎月10日 10:00~16:00 雨天中止
@岡崎公園 平安神宮前広場
Tel 070-1745-1503(平安蚤の市実行委員会)
https://www.heiannominoichi.jp
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