2018.09.16 Sun
#Osaka
IMA:ZINE 1周年特別企画! ディレクター・谷 篤人とマネージャー・稲葉冬樹インタビュー & 1周年アイテムプレビュー
ユニークなコラボレーションやポップアップなど、様々なコンテンツで関西を盛り上げてくれた『IMA:ZINE』が1周年。そこで、ディレクターの谷 篤人氏とマネージャー、稲葉冬樹氏にこの1年を振り返っていただき、別注やポップアップ、これからのことなど、気になることを伺いました。また、後半では1周年の別注アイテムを一部ご紹介します。
Photo / Masao Takahashi
谷 篤人 / ディレクター
1978年大阪生まれ。東京にて『ビームス』のバイヤーを経験後、帰阪。2017年に『イマジン』の立ち上げに参画。<ゼパニーズクラブ>の企画・デザインをはじめ、ファッションアイコンとしても多方面から注目される。
稲葉冬樹 / ストアマネージャー
1978年京都生まれ。14年かにわたって関西を代表するセレクトショップ『ロフトマン』の看板スタッフとして活躍。2017年から『イマジン』に入社。持ち前のセンスと行動力で、大阪のファッション界を牽引している。
僕たちの強みはお客様にストーリーを伝えられること。(谷)
良い物をただ並べていくだけでなくて、どう料理するか。(稲葉)
ー1周年おめでとうございます。この1年間の率直な感想を教えてください。
谷「あっという間でしたね。でも、1日1日は大切にできている、という実感はあります。お客様、メーカー様、スタッフに助けられながら、毎日をとても新鮮な気持ちで過ごせています」。
ー毎週のようにポップアップや別注を展開するなど、走り続けた1年間だったのではないですか?
稲葉「そう見られるかもしれないですが、決して走っているわけではないんです。大前提として、僕らのお店は街の中心にあるわけではないので、お客様にどうやったら喜んでもらえるのか、どうすれば中津まで来てくれるのか。そんな当たり前のことを考えてやっているだけなんです。それが、イベントやコラボレーションにつながっているという感じです。それでも、当初の想定よりは、120%ぐらいイケたかなっていう手応えはありますよ」。
ー新たな挑戦の1年だったと思うのですが、改めて前職との違いを実感することはありましたか?
稲葉「店の規模が変わることで、メーカー様・お客様含めて、すべての方々と近くなったっていうのが大きな違いですね。このサイズでやるからこそ、より深くお客様やメーカー様と接せられているというのが大きく違いますね。だからこそやりがいがあります」。
谷「以前と比べると、ある意味、真逆なことをやっていると感じています。僕らみたいな規模で離れた場所では、大手セレクトがやっていることと同じことは現実的にはできませんよね。僕たちの強みは、服のフィルターを通して、その物や作り手のストーリーをしっかりお客様に伝えられること。それは、僕らの規模だからこそできることなんです」。
ーポップアップや別注を積極的に仕掛けるなど、発信力を強さを感じました。
谷「発信力は意識して力を入れていたというより、自然とそうなっているんだと思います。というのも、僕らが目指すのは、雑誌のようなお店です。そうなると、僕らも編集者でなければいけません。このお店が1冊の雑誌だとすると、棚やコーナーがピックアップされているネタであって、2Fでやっているポップアップが特集のようなイメージです。実際の雑誌と違うのが、雑誌は2次元ですが、僕らは3次元でそれを表現します。なので、ライブや感情、ゲリラ感が大事なんです。となると、肌で感じることを僕らはやっていかないといけないんですよね」。
稲葉「今の世の中って、良い物がいっぱいあるじゃないですか? なので、良い物が売っているお店もたくさんあると思うんです。僕らの場合は、中津という場所もあって、それだけじゃ多分やっていけない。良い物をただ並べていくだけじゃなくて、それをどう料理するかというか、どう表現すればお客様に興味を持ってもらえるのかを考えています。その表現の仕方が、商品のディスプレイや別注やイベントに表れているんです」。
「しょうもな!」っていう感動でもいい。(谷)
ー次々と発信される新しいアイデアを僕たちも楽しみにしています。
谷「ありがとうございます。(僕自身)毎日楽しいんでしょうね(笑)。リラックスしているんでしょうね。だから、アイデアが毎日生まれて、結果やりたいことがありすぎて…。これでもまだまだ出し切れてないんです」。
ー例えば、別注を考える際に意識していることはありますか?
谷「僕らが別注やコラボレーションをする時に意識していることは、感動です。さっきもお伝えした通り、僕たちの強みはストーリーをお客様にしっかり伝えられること。なので、関西ならではの笑いも含めて、どうやったらお客様に感動してもらえるか、というのを常に考えています」。
ー感動ですか?
谷「最近のモノってすごく完成されているので、例えばこのブランドとこのブランドで何かやってもらったら、すごく素敵な物ができる、というのは目に浮かびます。でも、それをやったところで、それは他ショップも同じレベルで考えていることなんです。じゃあ、お客様が感動することを考えて届けることが、僕たちにできることなのではないかと。例えば、<着もちええ服>、<仲津3>は、一見、よくわからないと思いますが、それぞれのストーリーを、(お店で)対面して説明することで、クスっという笑い、感動が生まれるんです。スベることもけっこうありますが(笑)。でもそのスベることも感動なんです。「しょうもな!」でもいいんですよ」。
稲葉「谷のアイデアというのは、僕にとっても新鮮です。今までに感じたことがないというか…。そのアイデアやストーリーをしっかりお客様に伝えるのが僕の仕事です。あとは、“続けていくこと”を常に意識しています。続けるためには成功させなければならない。なので、谷のアイデアを元に、しっかりスタッフ全員で話し合ってコミュニケーションをとりながらやっています」。
ー1周年のアイテムも数多くリリースされますが、ストーリー的に面白いアイテムはありますか?
谷「そうですね…。今季は“ダメージ”にフォーカスしたアイテムを多く展開しているんです。例えば、先シーズンから取り扱いさせていただいている福岡の<トレーナーボーイズ>を、今季は<トレーニーボーイズ>にネームを変えて展開します」。
ートレーニーというのは?
谷「トレーニーは研修生とか練習生という意味なんです。今回はダメージが施されたスウェットを展開しているんですが、それってまさにトレーニー(練習生)たちが着てそうじゃないですか。あと、<沖津3?>という<インク>と<オアスロウ>による新ネームの別注も面白いと思います。なぜ、<沖津3?>かというストーリーはここでは話せないので、ぜひ店頭でスタッフに聞いてみてください。<ララバイ>の矢橋さんにディレクションしていただいた<ゼパニーズクラブ>の新作など…。語りつくせないほどあるので、ぜひ、楽しみにしていてください」。
ー最後に、月並みですが今後の展望を教えてください。
稲葉「まだ、僕らは店を開けて1年しか経っていません。なので、この1年間を振り返りながら、しっかり新しい発信を続けていきたいですね。店をいっぱい出したり、店の規模を大きくしたり…というよりも、地に足をつけて、今の店の規模で新しい内容を提案していく方法で、もっと躍進していきたいですね」。
谷「コミュニケーションのツールになる場を目指しているので、時代に流されることなく、ゆっくり自分たちのペースでやっていきたいですね。それに、今の、このコミュニティの感じというのが僕らは丁度いいと感じているんです。ここ(中津)をはじめ、中心から離れた場所っていうのは、梅田や難波にはない、古き良き大阪がまだ残っています。それを僕たちは、大切に、街の人たちと仲良くしながら、ゆっくりとやっていきたいですね。僕たちにできることは、まだまだ、たくさんあると信じています」。
1周年を記念したスペシャルなコラボレーションが続々とローンチ。
オープンから丸一年を迎えた今シーズンも、今まで以上に遊び心の効いたコラボレーションが続々と登場。イマジンでしか実現しない唯一無二のラインナップは必見です。その一部を特別公開。
沖津3?
<オアスロウ>とのコンセプトライン、<仲津3>のスピンオフ、<沖津3?>がリリース。<オアストウ>のアイテムを、リメイクの名手<インク>がその妙技を落とし込んだ逸品をラインナップする。ジップブルゾン 価格未定
9999919
某アウトドアブランドの名作をモチーフに、最高級カウレザーとムートンを用いて表現。ラグジュアリーとアウトドアが見事に融合されている。ムートンベスト価格未定、ムートンフーディー価格未定
600fill
昨シーズン話題を博した、謎多きブランド<700fill>とのコラボレーション。今は900FILLパワーまで存在はしているが、実際のところは600FILLで充分。そんな“マイナスの美学”からブランド名を<600fill>にリネーム。反転したロゴをあしらうことで、インラインとはひと味違う雰囲気に仕上がっています。キャップ各¥5500
J.PRESS × Lullaby × Zepanese Club
<ゼパニーズクラブ>の新作は、大阪のテーラー<ララバイ> の矢橋氏がディレクションを担当し、<Jプレス>が生産。グラフィックアーティスト、verdy氏の新ロゴを配したブレザーとタイもリリースされる。すべて価格未定
TRAINEE BOYS
福岡発<トレーナーボーイズ>に別注した<トレーニーボーイズ>(トレーニー=練習生の意)。ブランドのアイコンである、オールラウンドトレーナーをベースに、淡色を採用。ダメージ加工を施すことで、ブランド名であるトレーニーを表現している。スウェットシャツ¥26000、スウェットパンツ¥25000
着もちちええ服
ベーシックかつ肌触りのよいカットソーをプロダクトする<着もちいい服>に、別注した<着もちええ服>も新モデルが登場します。Vネックやタートルネック、カーディガン、など様々な形状のニットをラインナップ。Vネックニット¥22000
MIYAGIHIDETAKA×GRIZZLY×IMA:ZINE
大阪を代表する古着屋『グリズリー』がバイイングした<ラルフローレン>のチェックシャツを<ミヤギヒデタカ>が解体し、再構築。様々なチェック柄をパッチワークしたユニークな一着に仕上がっています。リメイクチェックシャツ¥45000
お問い合わせ先
IMA:ZINE イマジン
Tel:06-7506-9378
Instagram@imazine_osaka
TAG
おすすめの記事
-
初のオンライン開催!! 街の眼10年史を語る《カジカジ座談会 : 前編》をどうぞ 初のオンライン開催!! 街の眼10年史を語る《カ...
2020.06.13 Sat#Osaka
-
『カジカジ』のイベント限定商品が買えるオンラインストアがオープン!! 『カジカジ』のイベント限定商品が買えるオンラインス...
2020.05.02 Sat#Kansai
-
カジカジ編集部が行く!いけてんの!? 徳島ツアー ~前編~ カジカジ編集部が行く!いけてんの!? 徳島ツアー ...
2016.07.23 Sat#Other